お世話になっている知人の旦那さんの肺腫瘍が脳に転移したという
ネットで調べたら、金沢大学がとんでもない新事実
https://www.kanazawa-u.ac.jp/rd/137659/
を発見したので書いておく。
金沢大学の発見を「工事現場」に例えて説明させていただきます:
これを読むと、なぜ癌が脳に転移するのかがわかります。
工事監督:Wnt-5a(アストロサイトが雇用している) 工事内容:増殖スイッチ(mGluR1)の設置 スイッチを押す人:グルタミン酸(脳の常駐スタッフ)
アストロサイト:「はい、いつも通り工事監督(Wnt-5a)を出勤させますよ」 工事監督:「よし、新しい細胞が来たな。ここにスイッチ(mGluR1)を設置だ!」 肺がん細胞:「へへへ、スイッチができた」 常駐スタッフ(グルタミン酸):「普段の仕事でスイッチ押さなきゃ」 肺がん細胞:「やったー増殖できるぞー」
私 :「あれ?この工事監督、余計なスイッチを作らせてる!」 「しかも、脳の常駐スタッフが知らずにスイッチを押してる!」 「これはがん細胞の策略だったんだ!」
私: 「このスイッチ(mGluR1)を無効化する方法を見つけなきゃ」 「工事監督(Wnt-5a)を止めるか.いや、脳の正常な活動に必要だ」 「スイッチを壊すか」 「でも、常駐スタッフ(グルタミン酸)は大事な仕事があるから邪魔できないな」 → LY367385でスイッチを無効化できそう 「LY367385はまだ研究中扱いなのか。。。代替えの食品はないかな?」
この発見により:
がん細胞が脳の正常な仕組みを悪用している実態が判明 新しい治療法開発への手がかりを得た
肺がんの治療に使用されている成分(Wnt-5a)は、脳細胞がもともと分泌しているタンパク質である。
Wnt-5Aは、ヒトのWntファミリーに属するタンパク質で、主にβ-カテニン非依存性のWntシグナル伝達経路を活性化します。このタンパク質は、がん細胞の死を誘導し、腫瘍の浸潤や転移を抑制する役割を持っています。また、Wnt-5Aは、正常な発達過程において脳、骨格、血液細胞、脂肪組織の形成に重要な役割を果たします。さらに、マクロファージ由来のWnt-5Aは、免疫機能の維持や炎症性サイトカインの放出を刺激し、血管新生を促進します。
しかしながら、2024年2月2日11時(米国東部標準時間)に国際学術誌『Developmental Cell』のオンライン版に掲載された最新の研究によれば、この成分は脳の腫瘍治療に対しては逆効果となることが示唆されている。
詳しくは金沢大学の下記のページを見てほしい。
https://www.kanazawa-u.ac.jp/rd/137659/
グルタミン酸は本来、脳の機能にとって重要な役割を果たしているため、対処が難しいという問題がある。
そこで、スイッチとして拮抗薬が検討されており、その一例として「LY367385」という化合物が存在する。
LY367385という化合物は研究用に市販されており、販売価格は取引サイトによって異なるものの、比較的高価で取引されている。例えば、以下のサイトでは10mgあたり153ドルで販売されている。安くてこの値段だ。
https://www.glpbio.com/jp/ly367385-hydrochloride.html
https://www.sciencedirect.com/search?qs=LY367385
まだ、マウスでの実験段階
拮抗薬の代わりになる、安全な食品はないだろうかと、LY367385の分子構造を見ながら、食品だと何が近いのか考えてみました。
自分はリンゴ酢が一番近いのではないかと思った。なぜそう思ったのかは、下に書いておきます。
要素 | LY367385 | リンゴ酢 |
------------ | ------------------ | -------------- |
カルボキシル基 | 2個 | 多数含む |
(酢酸、リンゴ酸、 | ||
クエン酸など) | ||
アミノ基 | 1個 | 含む |
(アミノ酸類) | ||
メチル基 | 含む | 含む |
(酢酸など) | ||
ベンゼン環 | 1個 | なし |
水溶性 | あり | あり |
(極性基による) | (有機酸による) | |
pH | 弱酸性 | 弱酸性 |
(カルボキシル基) | (有機酸類) | |
反応性 | 特異的 | 非特異的 |
(受容体標的) | (一般的な化学反応) |
分子構造と受容体との相互作用に基づく理論的な考察から仮説をたててみました。
A) カルボキシル基(-COOH)×2の役割 - mGluR1受容体との結合 - インターフェースを物理的にブロック
B) アミノ基(-NH2)の役割 - EGFRの複数箇所と結合可能 - チロシン残基が豊富なEGFRと相互作用
Step 1: カルボキシル基による固定 Step 2: アミノ基による二次的結合 Step 3: タンパク質の構造変化誘導
- 細胞外ドメイン: チロシン残基との結合 - キナーゼドメイン: アミノ酸残基との相互作用
→ 複数点での結合による強力な阻害効果
金沢大学がん進展制御研究所の石橋公二朗助教,平田英周准教授,金沢大学医薬保健研究域医学系/金沢大学附属病院脳神経外科の中田光俊教授,金沢大学医薬保健研究域医学系/金沢大学附属病院呼吸器内科の矢野聖二教授らを中心とする共同研究グループ の皆様、ありがとうございます。
全ての人が健康でありますように。(祈)